こんにちは、心に届く手紙屋さんです。
私が20代のはじめのころ、何を思ったか簿記の資格を取ろうとして、会社勤めしながら
学校に通っていた。簿記の授業は、極端に数字に弱い私には何もかもチンプンカンプン、自分から進んで挑戦したはずが、「経理はなぜこんな小難しいことをやる必要があるのか」と社会システムをのろい、理解に苦しむほどだった。
しかし、たった一つよいことがあった。それは年上のお姉さんのようなKさんとお友達になったことだった。Kさんと私は気が合って、時折学校以外の時間も会ってお茶やごはんを食べたりするようになった。「年上なんだから」といつもごちそうしてくれたり、いろんなものをプレゼントしくれたりした。洋服や高い靴を買ってもらったこともある。私の結婚式にも出席してくれて、子どの出産祝いや折にふれて洋服をプレゼントしてくれた。
そんなKさんのご主人が病気になり、その後亡くなられた。その後は娘さんが大病し、大変心を痛めておられた。
あんないい方になぜ、辛いことばかり続くのか。
私は人生はなんて理不尽なんだろうと思った。
そんなある日、Kさんから「住み慣れた持ち家を売却し、関東に引っ越すことにした」と告げられた。Kさんと私は、ずっと一緒に年を重ねていくと思っていた。その頃、私の頭の中には住み慣れた場所から移り住むのは、転勤や就職、結婚とかのイメージしかなかったから心底驚いた。そして悲しかった。
やがて、Kさんは娘さんと引っ越していってしまった。そのあと、私は引っ越し先の住所をいただいたはずなのだが、なぜかそれがみあたらなくなった。(もしかするともらっていなかったのかもしれない)
なので、それっきりあえなくなってしまった。
それから、東日本大震災があったり、私のまわりでもいろいろなことが起きた。
Kさんにはたくさんたくさんお世話になり、いただいた「御恩」を返すすべがなくなってしまった。だから、私はKさんに出会ったころの私のような若い女の子に会うと、気になってしまう。時にはささやかなプレゼントをして、「Kさんもこんな気持ちだったのかな」などと思ったりしている。
今思うと、Kさんは風のような人だった。そしてたくさんの喜びを私に運んできてくれた。
年を重ねた今こそ、こころからの感謝を伝えたい。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
手紙、ビジネス文書 執筆代行承ります!
「代書 心に届く手紙屋さん」
▼ホームページはこちら
tegamiyasan.net
▼ブログはこちら
tegamiyasan.net/blog
▼メールアドレス
kokoronitodoku@tegamiyasan.net
▼LINE lin.ee/zPbDhzJ
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
Comments
コメントはまだありません。