エッセイ

「心に届く」ということ

こんにちは、心に届く手紙屋さんです。

「リボーンアートフェスティバル」が弓月20日から始まった。石巻日和公園の旧レストラン「かしま」で行われる、雨宮庸介氏の「石巻13分」というインスタレーションを観る前に、参道にあるおだんごやさんに立ち寄った。

前にテレビでも見たことがある、とっても味わい深い、レトロなお店。昨年は来たときはコロナの影響か休みだったから、開いていたことで喜びもひとしおだった。人の好さそうなおじいさんに「団子3本セット」を注文。おじいさんが足を引きずりながら、大きなグラスに氷をたくさん入れて、なみなみと麦茶を次いでくれた。ムシムシする日には、何よりもありがたいおもてなしである。
 店の奥に注文を告げると、まもなくおいしそうな、しんこ餅のだんごをおじいさんが足を引きずりながら運んできた。しんこ餅は、うるち米(白米)をひいて粉末状にした上新粉を原料とする餅で、通常の餅とは違って、なめらか。今はあまりみかけなくなったが、私が小さいときは、家には専用の機械があり、長細く出て来る餅を切って、櫛を指して団子を作った。

婿氏を思い出しながら、だんごを食べたながら、壁に張られた味のある手書きの品書きを見ると、どれも安くて、おいしそう。お昼は「このお店で石巻焼きそばにしよう」と決め、「神社にお参りしたらまた来ますね!」と告げて、お店を後にした。

日和山神社にお参りした後、雨宮庸介氏の「石巻13分」を鑑賞。母の思い出と「石巻」、タトゥーに着想を得た作品は昨年観た内容と同じだったが、予約制でたった3人で鑑賞するというぜいたくさ。まあ、許そう。終了後、あのお店にいそいそ戻ると、石巻焼きそばの大盛り、600円を注文した。シンプルな味わいの焼きそばは、連れと二人でも食べきれない盛りのよさ。持ち帰り用にパックに詰めてもらうことに。

おじいさんに「家で食べながら育英高校の試合を観るから」と持ち帰る旨を告げると、奥からこれまた足を引きずりながら優しそうなおばあさんが出てきた。私は「みそおでんも一緒に」と告げると、「みそとこんにゃくは別の方がいいですね」と言ってくれた。言葉は少ないのだけど、お店の雰囲気とともに気持ちがほっこり温かくなり、「また来ますね」と言って、お店を後にした。

 家について、おでんを食べようとすると、手書きで食べ方を書いた紙が入っていた。
そして、おでん数は1本多い6本入っていたのだ。二度も来てくれたからと、気持ちを込めてくださったのだろう。それを目にした時、胸の奥がジーンとして、たまらなくなった。

「心に届くということは、こういうことなんだよね~」。
 また、あのお店に立ち寄ろう。今度はかき氷も食べよう。

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一筆れいのプロフィール

心に届く手紙屋さん
新聞社、企画会社等を経て、フリーランスのコピーライターとして25年のキャリアがあります。
紙媒体、テレビ、webとフィールドは広く、行政から企業、団体、個人まで、あらゆるジャンルの広告、広報に現在も携わっています。
中でもインタビューを得意とし、年間100件以上のインタビューを行っています。
コピーライティング、インタビュー、編集、ネーミング、プランニング、印刷物のプロデュース、イベントの立案、
コピーライティング講座講師、コーディネーター、編集者、校閲、校正など幅広い業務で実績があります。宮城県仙台市を中心に活動中。
趣味/読書、映画、アート、音楽、旅、ドライブ、カフェ巡り、散歩
みずがめ座2月14日生まれ、血液型O型。
メールアドレス:kokoronitodoku@tegamiyasan.net 

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