エッセイ

美は、才能は、罪か、リバー・フェニックス

こんにちは、心に届く手紙屋さんです。

昨日、NHKBSプレミアムのお昼のロードショーで「旅立ちの時」を観た。

主演は、リバーフェニックス。彼が23歳の若さでこの世を去ってから30年以上が経つ。スティーヴン・キング原作の青春映画『スタンド・バイ・ミー』(1986)やキアヌ・リーブスと共演したロードムービー『マイ・プライベート・アイダホ』(1991)などが代表作、まだにハリウッドの伝説として愛され続けている。

「旅たちの時」は、80年代の青春映画。大好きな両親と仲の良い弟を持つ高校生のダニーは一家で名前を変え、髪の色を変え、各地を転々として暮らしている。

というのも、両親が1960年代の反戦運動の活動家で、テロリストとしてFBIから指名手配されているからだ。そんなダニーにも恋の季節がやってくる。ピアノがうまいと評価され、ジュリアード音楽院に推薦され、進路を決める必要にも迫られる。

最後は、仲間が銀行強盗をして射殺されたことで、ふたたび逃亡生活をせざるを得なくなるのだが、ダニーの将来を思った両親が、ダニーを祖父母に託し、一人置いて旅立つというストーリーである。

愛する人と離れたくない、でも家族も大事と揺れ動くダニーの気持ち。子ども一緒にいたい、でも子離れして自分の道も歩ませてあげたいという親心。どちらもわかるだけに、涙が止まらなかった。

そして、何よりリバーフェニックスの完璧なまでの美しさに魅了された。

若さのなんと素晴らしいことか!まさに光り輝いていたのだ。

返す返すも早逝が残念でならない。

そんなリバ―フェニックスをもっと知りたくなり、検索してみた。

すると、悲惨なおいたちが明らかになった。カルト集団に入信した両親のもとで、筆舌に尽くしがたい壮絶な日々があったという。

そうした過去から逃れることはできなかったのだろう、最期は麻薬に溺れて、帰らぬ人となってしまった。

「才能のある人は早死にする」とはよく言われる言葉だ。

平凡であれば、長生きするしかないのだろうか。

とはいえ長生きだってけっこう大変である。

そして、人は輪廻転生するのだろうか。

私が今ハマっているネットフリックスのアニメは、異世界転生モノが花盛りだ。 中でも私が好きなのは「無職転生~異世界行ったら本気だす」だ。無職のニートの第二の人生を描いたものだが、最高におもしろい。そして、自分もなんだか異世界だったら、頑張れそうな気がしてくる。

リバーフェニックスも、第二の人生では容貌はイマイチかもしれないが、重荷を背負わず、明るく楽しく生き抜いて、子や孫に囲まれる、そんなあったかい人生を過ごしてほしい。おいしい寿司でも食べてさ。

一筆れいのプロフィール

心に届く手紙屋さん
新聞社、企画会社等を経て、フリーランスのコピーライターとして25年のキャリアがあります。
紙媒体、テレビ、webとフィールドは広く、行政から企業、団体、個人まで、あらゆるジャンルの広告、広報に現在も携わっています。
中でもインタビューを得意とし、年間100件以上のインタビューを行っています。
コピーライティング、インタビュー、編集、ネーミング、プランニング、印刷物のプロデュース、イベントの立案、
コピーライティング講座講師、コーディネーター、編集者、校閲、校正など幅広い業務で実績があります。宮城県仙台市を中心に活動中。
趣味/読書、映画、アート、音楽、旅、ドライブ、カフェ巡り、散歩
みずがめ座2月14日生まれ、血液型O型。
メールアドレス:kokoronitodoku@tegamiyasan.net 

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